日本共産党
川崎市議会議員(川崎区)

後藤まさみ

ブログ
2021年12月28日

校則の見直しを通じて主体的に取り組む力が身につくと答弁。取り組み事例は全校へ紹介、普及を!

2021年12月議会 12月16日の一般質問の3つ目は「校則の在り方について」。

6月8日に文科省からの通知に基づき認識について確認をしました。私のもとに寄せられているのが「髪型のチェック」「靴下やアンダーシャツのチェック」など窮屈さを感じているお母さんや子どもたちからの声でした。各校で行っている見直し事例も議会答弁で紹介してもらいました。こうしたことをお母さん方に話をしたら、「他校のことは知らない・・変えられるんだ」とのこと。教育委員会は全校へ良い取り組み事例を紹介しイニシアチブを発揮するよう今後に期待をします。

【質問1】

次に、校則の在り方について教育次長にうかがいます。

6月8日文科省からの「校則の見直し等に関する取組み事例について」との通知をうけ、本市では翌日9日に児童生徒の実態に応じて適切に対応するように各学校あてに依頼をしたとのことを第2回定例会での我が党議員の質問で確認しました。

まずはじめに、校則の見直しを通じて児童生徒の中にどういう力を培っていくものだと認識していますか。うかがいます。

【答弁1】

学校生活のルールについての御質問でございますが、学校生活のルールにつきましては、集団生活や社会規範について適切な指導を行うために各学校で定めており、必要に応じて、児童生徒等の意見を聞きながら見直しを行っているところでございます。

児童生徒自身が、学校生活のルールを見直す活動を行うことにより、自らの課題意識を高め、より良い学校を自主的に作っていこうとする態度が醸成されるものと捉えております。

さらに、児童生徒一人ひとりの意見が反映される活動を通じて、学校の一員としての参画意識を高め、自ら学校生活に向き合い、主体的に課題に取り組む力が身につくものと考えております。

【質問2】

12月3日朝日新聞デジタルでは埼玉県戸田市新曽小学校の6年生が、校則について自分たちで変えようと先生たちにプレゼンテーションしたことが報じられました。校長はこの取り組みについて「子どもたちが自分で考えて校則をよりよくしていくこと」と述べています。

この「子どもたちが自分で考えて校則をよりよくしていくこと」ができる力を育てることは、これはかわさき教育プランの基本目標にある「充実した人生を主体的に切り拓いていくことができるよう、将来に向けた社会的自立に必要な能力・態度を培うこと」とも深くつながる力ではありませんか。見解についてうかがいます。

【答弁2】

「かわさき教育プラン」との関連についての御質問でございますが、児童生徒が、学校生活のルールを見直す活動は、「かわさき教育プラン」の基本目標である哨主・自立」「共生・協働」の実現に必要な能力・態度等の育成につながるものと考えております。

【意見】

今の答弁から、校則の見直しは単にブラック校則をなくすだけでなく子どもの主体的な力をつけていくという積極的なとらえ方として認識を共有しました。

【質問3】

冒頭申し上げた各学校にも周知した文科省の通知の中に「学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況は変化するため、校則の内容は、児童生徒の実情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものになっているか、絶えず積極的に見直さなければなりません」とありますが、この見解について本市も同様の認識でありますか。うかがいます。

【答弁3】

文部科学省通知についての御質問でございますが、通知におきましては、「児童生徒が心身の発達の過程にあることや、学校が集団生活の場であることなどから、学校には一定のルールが必要であり、学校教育において、社会規範の遵守について適切な指導を行うことは極めて重要」である一方、学校生活のルールは、「社会環境や児童生徒の状況の変化を踏まえ、絶えず積極的に見直すこど」が必要であると示されておりますことから、通知の趣旨を踏まえるとともに、学校や地域の実態に応じてルールの見直しが図られるよう取り組んでまいります。

【質問4】

絶えず積極的に見直さなければならないと認識し、かわさき教育プランを実現していくこの1年間、各学校で、校則見直しを通じ児童生徒が力をつけていくためにどのような取組み事例があったのでしょうか。うかがいます。

【答弁4】

見直しの具体例についての御質問でございますが、各学校では、児童生徒や保護者の意見を取り入れながら、学校生活のルールの見直しに取り組んでいるところでございまして、中学校や高等学校では、生徒自身が課題意識を持って見直しを提案し、各クラスで話し合い、生徒総会での議決や承認を経て、改善を図った事例もございます。

具体的には、「通学用カバンをショノレダーバッグ型から、リュック型に変更した」「靴下の色を白のみから、白・黒・紺・グレーに変更した」事例や、教員からの提案を生徒が共に協議し、「通学用靴の指定された色の変更や撤廃をした」などの事例がございます。

【質問5】

こうした事例を全校にむけて紹介、普及したのでしょうか。うかがいます。

【答弁5】

取組事例の周知についての御質問でございますが、学校生活のルールを見直した事例等につきましては、各学校の児童支援コーディネーターや生徒指導担当者が出席する児童生徒指導連絡会議において、具体例について情報共有を図ることで、各学校での見直しの検討に活かしているところでございます。

【質問6】

各学校の児童支援コーディネーターや生徒指導担当者が出席する会議において共有しているとの答弁でした。一方他校がどのような取り組みを行っているのか児童生徒や、保護者、先生も見えない知らないという声があります。文科省の事務連絡でも「児童生徒・保護者との間に共通理解を持つようにすることが重要だ」と述べているように、各学校現場が努力して取り組んでいる校則を変えていくプロセスや取り組み事例について学校担当者にとどめず、さらに児童生徒・保護者・先生へも見える化することが必要ではないでしょうか。うかがいます。

【答弁6】

児童生徒や保護者への周知についての御質問でございますが、文部科学省通知におきましては、「校則の指導が真に効果を上げるためには、その内容や必要陛について児童生徒・保護者との間に共通理解を持つようにすることが重要」であることが示されておりますので、学校生活のルールを見直した場合には、学校だよりや保護者面談、学校運営推進会議等の機会を捉えて、自校の保護者や地域の方々に周知を図っているところでございます。

【要望】

学校のルールを見直した場合に自校の保護者や地域の方々に周知をしていくことはとても大切だと思います。

さらに、こうした各学校現場が努力して取り組んできた、校則を変えていくプロセスや取り組み事例を調査し、全市へ紹介、普及することは、かわさき教育プランで目標としている「充実した人生を主体的に切り拓いていくことができる力をつけること」を実現するうえでも、教育委員会の役割ではないかと思います。

 川崎市では当たり前となっている男女混合名簿や卒業式の時に、児童生徒の名前を呼び捨てではなく「さん」をつけて呼ぶなどこうした改善は、子どもの権利条例を踏まえて、教育委員会が率先して実態調査し良い事例を紹介、普及することで、学校での論議をうながし、その意義を学校現場に積極的に伝えていったことがきっかけでした。校則の問題でも、教育委員会がイニシアチブをとって事例を全市に普及するなど今後の取り組みに期待します。


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