ユニバーサル社会の実現に向け移動の利便性や安全性確保のため、交通系ICカードの導入を!
2020年3月11日に行われた予算審査特別委員会で行った3つ目の質問は以下の通りです。
次に、ユニバーサル社会の実現に向けた障害者の交通系ICカードの導入について健康福祉局長にうかがいます。
質問1 ユニバーサル社会の実現に向け移動上または施設利用上の李厳製や安全を確保するために、交通系ICカード導入の本市の見解について。
2018年12月14日に「ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律」が施行されました。
この法律の中で、国や地方公共団体が、ユニバーサル社会の実現にむけて様々な施策の策定や実施をする際に、特に留意しなければならないことの一つとして「移動上または施設利用上の利便性及び安全性を確保すること」があげられました。
そして2019年1月に国は、地方自治体や自動車局旅客課長などにあて、「障がい者手帳等の提示を求める規定を削除することを検討すること」「交通系ICカード等を活用し、利用のたびに身体障害者手帳等の提示を求めていない事例を周知し、こうした方法を行うよう理解と協力を求めること」という通知をだしました。
おりしも、夏に障がい者団体のみなさんと懇談した時に、「バスに乗るとき、割引証の提示をした後の支払いのため、時間がかかってしまい周りに迷惑をかけ、肩身の狭い思いをしている」と話されていた障がいをもつお子さんのお母さんから、川崎市でもこの通知のように交通系ICカードを導入し、ワンタッチでバスに乗れるようになったらありがたいと、うかがいました。
国の通知をうけ、交通系ICカード導入についての見解をうかがいます。
答弁1 2020年度ふれあいフリーパスのIC化について検討していく
ふれあいフリーパスについての御質問でございますがス乗車券交付事業は、川崎市内の市営バス・民営バスを無料で乗車できる「川崎市ふれあいフリーパス」を交付することにより、障害者の社会的活動を促進し、もって福祉の増進を図ることを目的としております。
また、バス事業者が障害者の運賃割引を行うための障害者手帳の提示の簡素化を図るため、本人のみ対象とする単独用、本人と介助者を対象とする介護付用の割引証を交付し、障害者児の負担の軽減を行っているところでございます。
今後につきましては、「ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律」での「移動上の利便性を確保する」という観点も踏まえつつ、令和2年度に高齢者外出支援乗車事業についてのあり方を検討する中で、1CT技術の導入等も論点になるものと考えていることから、合わせてふれあいフリーパスのIC化の方向性についても検討してまいりたいと存じます。
今後につきましては、高齢者外出支援乗車事業についてのあり方を検討する中で、 1CT技術の導入等も論点になるものと考えておりますので、合わせてふれあいフリーパスのIC化の方向性についても検討してまいりたいと存じます。
要望
関西圏ではスルっとKNSAI、札幌市、名古屋市など、障害者の交通系ICカードを導入している自治体も増え、技術的には可能だと考えます。本市でのふれあいフリーパス・割引証のIC化に向けた検討は、「ICカードが利用できれば、地域社会での生活がしやすく、社会参加がしやすくなる」という、障害をもつお子さんのお母さんの願いに応えることとして歓迎します。外出時に介助を必要とする障害のある方から、介助者も無料にしてほしいなど声もうかがっています。導入にあたっては障害者団体のみなさんの声をしっかり聞いて移動上の利便性や安全性の確保につなげていただくことを要望し、このテーマについては引き続きとりあげてまいります。