公共施設を水害時に避難できる場所へ!配色の変更で洪水ハザードマップを見やすく!
2020年3月11日
予算審査特別委員会で「水害時の避難対策について」質問をしました。質問内容は以下の通りです。
質問1 水害時の垂直避難について
最初に、水害時の垂直避難についてです。
川崎区では小中学校、支援学校そして南部防災センターの33箇所が避難場所として指定されています。台風19号において、浸水洪水指定区域で開設された避難所は32箇所、6074人が避難をされました。
大雨の中、避難所に行ったが、すでに満杯になっていて、市立川崎高等学校/附属中学校へバスで移送された方や、市の方には報告はされていなかったようですが、自宅が2階以上の方は、自宅に戻るようにと案内された方がいらしたとのことです。バスで移送された場所は、自宅から離れたところだったので帰るのが大変だったとお話をされていました。
開設32の避難所の内、人数が満杯になり、市立川崎高等学校/附属中学校へ移送になったのはどこの避難所で、何人の方が移られたのでしょうか。川崎区長にうかがいます。
答弁1 殿町小から19人大師小から25人が市立川崎高等学校附属中学校へ移動
令和元年東日本台風における避難者の移動についての御質問でございますが、避難所の受け入れ状況等を踏まえ、殿町小学校から19人、大師小学校から25人の避難者の方に、市営バスにより市立川崎高等学校及び附属中学校へ移動していただいたところでございます。
質問2 水害時に公共施設を地域の方が安心して避難できる場所として活用を
こうして、避難スペースが満杯になってしまう事態もありうることから、より身近な場所に一時的に垂直避難をする水害時避難ビルの確保は必要ではないでしょうか。
先日視察した、大阪市は平坦な土地が多いため、津波や河川氾濫から身を守るためには少しでも早く高い場所に避難する必要があることから、市民の命を守るために、今すぐにできる対策として「津波避難ビル・洪水時避難ビル」の確保を広げています。まずは公共施設を順次指定しているとのことです。
本市でもまずは公共施設から水害時避難ビルに指定すること、これは大阪市と同じようにすぐにできる対策ではないでしょうか。うかがいます。
塩浜3丁目にお住いの方から「四谷小学校は遠いし、近くの人たちでいっぱいになってしまい入ることができないのではないか。高架下が通れなくなったらどうしようと心配している。同じ3丁目内にある近くの公的施設などに避難することはできないか」という切実な声がありました。
塩浜3丁目の方の避難所は、塩浜1丁目、2丁目、四谷下町など11の町丁の4102人の方が対象となる四谷小学校です。塩浜3丁目の人口は2019年12月末で457人。この方たちが四谷小学校に避難するためには、東海道本線/貨物線が通っている高架下の幅6mの道路を通る方法が最短で、この高架下の道路が万が一水があふれてしまえば、遠回りをして線路を横断しなければ避難所にたどりつくことはできません。
塩浜3丁目には、鉄筋コンクリート4階建て、200㎡の会議室も完備された入江崎/水処理センターの管理塔など、高架下を通らなくても町内には市の施設があります。こうした施設を利用して、地域の方が安心して避難できる場所として活用することを求めますが、危機管理監へうかがいます。
答弁2 公共施設の活用は状況に応じて関係局と調整を行う
垂直避難についての御質問でございますが風水害におきましては、避難所への移動だけでなく、浸水想定区域外等への移動、近隣の高い建物等への移動など、状況に応じた適切な避難行動を選択していただくことが重要であり、また、避難場所の確保など、地域防災力の向上におきましては、地域のコミュニティの中で主体的に取り組んでいただくことが重要であると考えております。今後におきましては、避難行動に係る市民の皆様の意識向上や効果的な啓発、地域の状況等を踏まえた必要に応じた地域への支援等に取り組むとともに、施設機能等との整合など、課題もございますので、状況に応じて関係局区と調整を行ってまいります。
意見 町会のみなさんの意見も反映し、安心して避難できる場所の確保を
質問では、塩浜3丁目ということで上下水道局が管轄している施設について紹介しましたが、近くには鉄筋コンクリート2階建てのかわさき南部斎苑もあります。町会のみなさんのご意見も反映し、安心して避難できる場所の確保についてすすめていただくよう要望します。
質問3 洪水ハザードマップの配色を変え見やすく!
次に洪水ハザードマップについてです。台風の時もハザードマップが役に立ったという声をうかがいました。
ただし、多摩川水系の浸水洪水想定区域で浸水深の目安をピンク色のグラデーションを使って示していますが、同じようなピンク系のため違いが分かりづらい、全戸配布したタブロイド判はさらにわかりにくいという声がありました。
同系色のグラデーションではなく色分けをするなど、わかりやすくする工夫が必要と考えますが、危機管理監にうかがいます。
答弁3 配色について次年度(2020年度)に事例の調査をして国へ要望をし改善にむけていく
洪水ハザードマップについての御質問でございますが、浸水深表示につきましては、災害種別や各市町村で原則として共通の表示となるよう、国士交通省の「水害ハザードマップ作成の手引き」に基づいた配色としておりますが、「ぼうさい出前講座」等において判別しにくいという御意見をいただいておりましたことから、今年度、本市インターネット地図情報システム「ガイドマップか
わさき」に掲載することで、浸水深をピンポイントで確認できるよう改善を図ったところでございます。
また、配色につきましては、次年度に他都市事例を調査するとともに、関係機関に要望してまいりたいと存じます。
要望
次年度に関係機関に要望されるという答弁でした。仮に国が要望に応えなかった場合でも、市が独自にでも配色の変更をしていただくよう要望いたします。